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石童庵とは、私の書斎?に、私が勝手に付けた名前です。
かつては、三畳一間の完全に独立した小さなお城で、
使い勝手が良かったのですが、やがて子供に譲る羽目になり、
今は、十畳の物置の一角に、書籍を積み上げて囲みを作り、細々と身を隠してます。
そもそもは、私の故郷、山口県美川町で一番高い山である「石童山」に由来します。
美川町は山口県東部の山村で、海まで遠く、その山に登れば海を見ることができて、
子供心にも、胸躍る山でした。
しかし今では、植林が進み、山頂も木々に覆われて、かつての眺望は望むべくもないようです。
今は廃校となった母校南桑中学校の校歌の出だしが
「見よ 石童の峰にさす 平和の光仰ぐとき」であったことを懐かしく思い出します。
私は小説『臆病者たちの維新』のなかで、
この村の若者たちが農兵団を組織して幕末維新の戦争に参加する姿を描いていますが、
彼らが掲げた隊の名もまた「石童隊」でした。
石童山の名前は、高野山信仰の「石童丸」の故事に由来するのかもしれません。
山の登山口の柏川集落には、大工だった私の父が建てた「周防三十三番霊場」の太子堂が今も残っています。
(このあたりのことも、『臆病者たちの維新』には登場します)
石童庵にこもって俳句を案じ、小説の想を練る、私の至福の時間です。
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