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| 21.11.21 庵主の実家は浄土真宗なので、お十夜は関係ないのだが、行徳の徳願寺のお十夜に出かけてみた。徳川家康の帰依を受けた寺で、徳川家の「徳」の一字を頂いた由緒正しい寺。境内も広く、大寺である。 古い寺だけあって、寺宝がいろいろある。お十夜にはその寺宝が一般にも無料で開帳されることから、寺はなかなかの賑わいである。で、その幾つかを見た。丸山応挙の作と伝えられるのは、「幽霊図」「富嶽図」「鯉魚図」「寿老人図」であり、宮本武蔵作は「八方睨みの達磨の図」、そして、運慶作と伝えられるのは「閻魔大王像」である。いずれも本物なら、国宝級というところだろうが、鑑定を取るなどの無粋なことはしていないようだ。寺の宝なのだから「伝」のままで良いのである。 応挙の「幽霊図」は、行徳の旅籠に泊ったときに応挙が見た、胸を病んで死んだ仲居の幽霊だそうだ。何とも不気味な絵である。また、武蔵の「達磨図」は、武蔵がこの地方に来て道普請を手伝ったという伝承があり、その際の遺品だそうだ。目に力がある。運慶の「閻魔大王像」は、頼朝が作らせて、後に、北条政子が、この寺に下げ渡したとの伝承があるそうだ。あまり怖くない顔をして、でっぷり肥っている。 行徳の幽霊図げに凄まじき 冬鵙や八方睨む達磨の図 着膨れにあらず閻魔はでつぷりと * 「件の会」主催の、佐々木幸綱さんの講演会を聞きに行った。氏のこれまでの短歌作品の幾つかを、「スポーツ」「父と子」「酒」「アニミズム」の4つに分類し、それぞれの短歌の背景を語りながら、美意識や言語感覚などに言及した、講演会。一つ特に印象に残ったのは、「幸せな作品」という言葉だった。 作者の手を離れ、多くの人に鑑賞や引用をしてもらえる短歌は「幸せ」であり、作者の思い入れが殊のほか深く、どんなに気に入っていようとも、第三者に振り向いてもらえなければ、その作品は「不幸せ」ということ。 うーん。この脈絡からすれば、庵主の作品など、ほとんどすべてが「不幸」ということになる。 不幸生むマシンか俺は冬籠る * 11月17日は、北海道拓殖銀行が破綻した日である。すなわち、拓銀忌。平成9年のことだから、もう、12年にもなる。私は、拓銀破綻のすぐあとに北海道に勤務し、そして、破綻10年の区切りの際にも、北海道で働いていた。拓銀が北海道の発展に寄与した大きさは計り知れず、それゆえに、拓銀破綻が北海道にもたらしたマイナスの影響も計り知れない。もしあの時、公的資金が注入され、拓銀が破綻を免れていたならば、今の北海道は、これほど経済が低迷することもなかったのではないかというのが、北海度の経済を語る上での、いつも付いて回る「イフ」である。 拓銀の忌なり銀漢美しき |
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